水沼宏太が語るオーストラリア移籍の真実:サッカーの原点と新たな挑戦
元日本代表MF水沼宏太がオーストラリア1部ニューカッスル・ジェッツに移籍し、サッカーの原点と新たな挑戦について語る。

移籍の歓迎と初試合の感動
水沼宏太は、オーストラリア1部ニューカッスル・ジェッツへの移籍が地元紙で大々的に報じられ、クラブもプロモーション動画を作成するなど大歓迎ムードだった。彼は「凄い待遇というか、歓迎してくれる感じがあった。ありがたかった」と語った。1月25日のリーグ再開初戦、パース・グローリー戦に途中出場し、新天地デビューを果たした。ピッチに立った時の感情について、「“うわ~!やっときた~!”みたいなワクワクとか楽しみが強くて。現地に着いて1週間後の試合で選手の名前も覚えてなかったので、(名前を)呼びたいけど呼べないから“うお~!いこ~!”みたい感じでピッチに入った(笑い)」と振り返った。
チームの残留と自身の活躍
チームは降格危機もあった中で残留を果たした。水沼の加入後は5勝5分け4敗と勝ち越し、下位に沈んでいたチームを押し上げた。彼は「加入後2試合は引き分けて、その(リーグ戦中断期間)前も2連敗か3連敗してたので、(加入後)3試合目で勝った時はホーム9カ月ぶりの勝利だったと聞いて“え!?まじ?そんなに勝ってなかったの?”みたいな。勝ち続けていたマリノスにいたので、9カ月も勝ってないチームに入るのが初めてだった。そこから3連勝して、アシストとゴールで結果を残すことができた。生き残っていくために最初のインパクトが大事だと思っていたので良かった」と語った。
オーストラリアでのプレーと新たな楽しさ
オーストラリアでプレーしてみて楽しかったことについて、水沼は「日本で自分のことを知られている状態で結果を残しにいくのと、何も知られてない状態で結果を残しにいくのは全然気持ちが違った。“とにかく、俺のことを見てくれ!”みたいな感じでやっていったワクワク感は(日本と)違った。それはどの試合でも。試合前のワクワク感は12試合全部であった。それを日本でやることも難しいことではないかもしれないけど、“(自分の存在を)認めさせなきゃ”という感情を出すのは新たな楽しさだった」と語った。
今後の目標とサッカー教室の開催
海外挑戦を経験して今後へどのようにつなげていきたいかについて、水沼は「向こうはプレーでも“楽しみたい”っていうマインドが強い。“楽しませる”要素がプレーの中にもあったらいいなって感じている。ゴールに向かっていく、ゴールを取りにいく、そういうサッカーの原点を改めて感じることができたので、攻撃の選手だからこそ楽しませるプレーを増やしたい。見てもらう仕事なので、(ファンやサポーターに)楽しいって思ってもらえるような選手にもっともっとなりたい。元々、持っていたけど忘れていた部分もあったから改めてそれをやりたいと思うことができた」と語った。
ピッチ外の活動とサッカー教室
ピッチ外の活動では金融系のウェブサービスを提供するマネーフォワード本社とプロジェクトを始動。この日はトークショーを開催し、今後はサッカー教室も実施する。水沼は「どんどん自分から発信していきたい。今回、帰国したタイミングでマネーフォワードさんとトークイベントができてうれしかった。もっと共感を得てくれる人がたくさん増えてくれたらうれしい。日本のJリーグとオーストラリアのAリーグを経験した人間としていろんな発信ができたらと思う。サッカーも盛り上がるし、自分も成長できる。応援してくれる人への感謝の気持ちを忘れずに続けていきたい」と語った。