ラグビーリーグワン、外国出身選手の出場機会制限案に再検討の余地示唆
ラグビーリーグワンが外国出身選手の出場機会制限案について再検討の余地を示唆。選手やファンの声を考慮し、より公平な制度を目指す。

来季の大会概要
ラグビー・リーグワンの東海林一専務理事は2日、東京都内で行われた年間表彰式終了後にメディアの取材に応じ、来季の開催概要について説明した。今季は1部12チームの試合数を従来より2試合増の18試合とし、プレーオフ枠を6に拡大したが、この大会フォーマットは来季も維持される。来季は12月13~14日の週末に開幕し、6月6~7日の週末に決勝が行われる。大会期間を今季より2週長い26週とし、準々決勝に勝ったチームが6週連続の試合となった過密日程を解消する。
選手のウェルフェアを考慮
東海林専務理事は「選手のウェルフェア(幸福・健康)を考え、日程に少し余裕を持たせました」と説明した。これにより、選手の身体的な負担を軽減し、より良いパフォーマンスを引き出すことが期待されている。
外国出身選手の出場機会制限案
5月13日に発表された外国出身選手の出場機会に制限をかけるカテゴリー改定案について、東海林専務理事は「大きな枠組み、26~27シーズンから実施するという方針は変えていない」とした一方、「日本代表で大きく貢献いただいた選手への特別措置の条件について、メディア、ファン、選手からの(異論の)声は届いています。決定事項だからと、何も考えずに推し進めるわけではありません」と、再検討の余地も示唆した。
改定案の内容と反響
5月13日に発表された改定案では、日本出身選手と同様の扱いを受ける優遇措置の対象が「15人制日本代表で30キャップ以上」と限られている。現在の選手で対象となるのはリーチ・マイケル(BL東京)ら3人だけ。19年W杯の8強進出やリオ五輪の4位など多大な貢献を果たした選手や、日本国籍を取得し、日本社会で生活している選手も大半が対象外となる。
選手やファンの反応
今後の契約にも影響を与えることも考えられ、選手やファンから反発の声があがっている。2日の表彰式後には、日本代表でW杯4大会に出場してきたリーチ主将が「日本ラグビーが良い方向へ進むために、選手会やリーグともポジティブに話し合っている。議論はクローズした状態じゃない」という選手側の認識を披露した。
リーグ側の柔軟な姿勢
改定案を進める側のリーグワン東海林専務理事も「もともと、重大な影響を受ける選手もいるという認識を持って進めてきました。いただいた声にお答えする策を議論して、もしも変える必要があるなら実行委員会に諮ることになる」と柔軟に考える姿勢を示した。