前橋育英の竹ノ谷優駕スベディが父の日に決めた決勝ゴール「感謝の気持ちを天に届けた」
前橋育英の竹ノ谷優駕スベディが父の日に決めた決勝ゴール。彼の情熱と感謝の気持ちが込められたプレーを紹介。

父の日に決めた決勝ゴール
2025年6月15日、父の日に前橋育英の竹ノ谷優駕スベディが決勝ゴールを決め、チームを勝利に導いた。この日は特別な日であり、竹ノ谷は父への感謝の気持ちを天に届けた。
プレミアEASTでの活躍
竹ノ谷は昨年、サイドバックとボランチの二刀流でプレミアリーグEASTで安定したプレーを見せ、選手権でも両方のポジションをハイレベルにこなして優勝に貢献した。今年はボランチに固定され、心身ともにチームの要となった。
インターハイ予選の苦戦
プレミアEASTでは4位と上位をキープした状態で迎えたインターハイ予選は、苦戦の連続だった。準決勝の前橋商業戦では後半アディショナルタイムまで1点のリードを許していた。しかし、竹ノ谷は諦めずに最後までプレーし、PK戦を制して決勝進出を果たした。
決勝戦での鬼気迫るプレー
決勝戦の当日、前橋は雨予想だったが、晴れ間が広がり、強烈な猛暑となった。ピッチに立つ選手たちが気候に苦しむなか、竹ノ谷は攻守においてハードワークを厭わなかった。守備面では予測と鋭い出足でセカンドボールを回収し、1対1では負けなかった。攻撃面では負傷を抱えていた柴野の分も積極的に前に出て、2トップに絡んだり、ラインブレイクのスプリントを仕掛けたりするなど、アクセントを加えた。
57分の決勝ゴール
57分、竹ノ谷は右CKを得ると、最初はニアに飛び込んで決めようと思ったが、ボールがファーに行くと、すぐに折り返しやセカンドボールに反応できるポジションと身体の向きを作った。するとファーで柴野がヘッドで合わせると、自分の足もとにボールが飛んできた。相手のゴールキーパーやディフェンダーが後ろから来ているのが分かったので、トラップしていたら奪われると思い、とっさに右足の足裏でボールをゴールに向かってすらすと、そのままゴールに吸い込まれていった。
父への感謝
竹ノ谷は昨年の選手権予選期間中に父が他界。この時から竹ノ谷は「僕がサッカーをやれるのは当たり前じゃないし、感謝をしないといけない。それに父は常に空から僕のプレーを見てくれていると思うので、中途半端なことはできないと思っています」と、自分がサッカーを続ける意味を心に刻んでいた。
最高の瞬間
「選手権予選の準決勝でゴールすることができて、その時に天に指を差して感謝の気持ちを届けたのですが、それも桐生第一戦でした。それ以来、公式戦ではゴールを奪えていなかったので、今日、桐生第一を相手に今度は決勝ゴールが生まれて、『巡り合わせって本当にあるんだな』と感じました。父の日だったことと、キャプテンとしての責務を少しでも果たせたという気持ちが込み上げてきて、本当に最高の瞬間でした」