昨夏ベスト8の公立エース高草木瑠海、最後の夏に挑む熱き戦い
昨夏ベスト8で注目を集めた前橋東のエース高草木瑠海が、最後の夏に挑んだ熱き戦いの記録。強豪私立校との激闘を振り返る。

昨夏ベスト8で注目の公立エース、高草木瑠海の挑戦
2025年7月7日、第107回全国高校野球選手権群馬大会1回戦で、前橋東のエース高草木瑠海(3年)は強豪私立校・高崎商大付と対戦した。延長10回タイブレークの末、5-3で敗れたものの、高草木は最後までチームを鼓舞し、観客を沸かせた。
高草木の持ち味と昨夏の活躍
高草木の持ち味は、曲がり幅が大きくキレのあるスライダー。昨夏の群馬大会では3回戦まで3試合23イニングを1人で投げ、無失点を記録。準々決勝で前橋商に敗れたものの、ベスト8の立役者として注目を集めた。
試合の流れと高草木のリーダーシップ
先取点を奪ったのは前橋東。一回に紺野雄太郎(3年)の適時二塁打などで2点を奪うと、同点とされた三回に紺野の適時二塁打で一時リードした。しかし七回に再び同点に。高草木は「ここから集中。誰一人気を抜くんじゃない!」とチームを鼓舞した。
延長十回タイブレークと高草木の最後
延長十回タイブレークで犠飛と適時二塁打で2点を奪われるも、高草木は「マウンドは一番みんなから見える場所だから」と明るい表情を絶やさなかった。その裏、高草木の二塁ゴロが併殺となり、試合が終了。高草木は「高校野球が終わってしまったのが信じられない。明日からどうしよう……」と涙をこぼした。
最後の夏の評価と未来への期待
最後の夏は1回戦で敗れたが、強豪相手に終始拮抗した勝負を見せた。143球完投し、打者を打ち取るたびに観客を沸かせた高草木。「野球と一緒に成長してきた。この経験値は、どこにも負けてない」と語り、チームの躍進を後輩に託した。
群馬大会のその他の結果
第107回全国高校野球選手権群馬大会では、関東学園大付が三回に2者連続本塁打を放つなど猛打を見せたが、前橋工が劇的な九回逆転サヨナラ勝ち。高崎商大付が前橋東に延長十回タイブレークの末に勝利。館林が沼田に、高崎北が安中総合に競り勝つなど、好ゲームが多かった。8日は3球場で1回戦6試合が予定されている。