17歳の中井亜美、シニアデビュー戦で逆転優勝!トリプルアクセルで五輪への道を切り開く
17歳の中井亜美がシニアデビュー戦で逆転優勝。得意のトリプルアクセルを決め、五輪への道を切り開いた。

中井亜美、シニアデビュー戦で逆転優勝
2025年8月12日、滋賀県の木下カンセーアイスアリーナで開催されたフィギュアスケート・サマーカップ最終日。17歳の中井亜美(TOKIOインカラミ)がシニアデビュー戦で見事な逆転優勝を果たした。中井はショートプログラム(SP)で3位と出遅れたものの、フリーで得意のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を決め、合計192.84点で頂点に立った。
トリプルアクセルで勢いに乗る
フリーでは冒頭でトリプルアクセルを鮮やかに決め、勢いに乗った。以降は回転不足などもあったが、次々とジャンプを着氷。逆転で優勝を飾り、中井は「実感が湧いていないというか、ちょっとパニックになっているけど…。率直にうれしい」と笑みを浮かべた。
試練を乗り越えての勝利
中井は昨季のフリープログラム「シンデレラ」を継続する予定だったが、著作権の問題で急きょ変更を余儀なくされた。新たな曲に切り替えて宮本賢二氏の下で7月中旬に振り付けを行い、ジャンプを組み込んだのも2~3週間前。完成度は「65%ぐらい」だった。大会直前にはぎっくり腰を発症し、ぶっつけ本番でSPに臨んだ。
五輪への道
年上の実力者がそろった大会で頂点に立った中井は、五輪代表3枠への距離感について「少しは近づいたかなという感じ。毎回の試合で不安や緊張があると思うけど、それを乗り越えていって、その先に五輪があると思う」と語った。腰の不安がなくなれば、トリプルアクセルはSPとフリーで計3本を跳ぶ予定。大技を持つ17歳が夢舞台へと挑戦する。
中井亜美のプロフィール
中井亜美は2008年4月27日生まれ、新潟県出身の17歳。浅田真央さんに憧れて5歳で競技を始め、中学から千葉県のMFアカデミーに練習拠点を移して中庭健介コーチらの指導を受ける。島田麻央(木下グループ)ら同学年には年齢制限でミラノ・コルティナ五輪に出場できない選手もいる中、7月1日の時点で17歳に達しているため今季からシニアの舞台で戦い、五輪も出場可能。趣味は音楽鑑賞。身長は1メートル50。