PL学園の最後の試合前日:骨折と脱臼で2人が緊急離脱、9人での異常事態
PL学園の最後の試合前日、骨折と脱臼で2人が緊急離脱。9人での異常事態に直面したチームの奮闘を追う。

PL学園の最後の試合前日
2016年夏の大阪大会を戦ったPL学園硬式野球部。その最後の試合前日、予期せぬアクシデントがチームを襲った。シート打撃中にセカンドとライトの中間に浅いフライが飛び、内野手の河野友哉と控え外野手の正垣静玖が激突。河野は左足大腿の骨折、正垣は左肩亜脱臼と診断され、翌日の試合出場が絶望的となった。
9人での異常事態
12人の部員から2人が離脱し、残された10人のうちのひとり、土井塁人は記録員で出場資格がない。彼はPL学園に入学して半年が経過した’14年10月、血液のがんの一種である「急性リンパ性白血病」を患った。およそ半年の闘病生活を送ったことで留年を経験し、他の部員より1歳上なのだ。
チームの奮闘
試合当日の朝、その一報を受けた私にはいったい誰が代わりに試合に出場するのだろうか、というシンプルな疑問が浮かんだ。9人での異常事態に直面したチームは、最後の試合に臨むこととなった。
選手とファンの涙
試合中、選手もファンも涙を流した。PL学園の最後の12人たちは、最後まで全力を尽くした。彼らの奮闘は、高校野球の歴史に刻まれることとなった。