36歳の闘志 マリン・チリッチが描くウィンブルドン復活劇 錦織圭との名勝負再び
2014年全米オープン王者マリン・チリッチが36歳で見せる不屈の闘志。度重なる故障を乗り越え、ウィンブルドン4回戦進出を果たしたクロアチア人ベテランの軌跡と今後の展望を徹底分析。

鋼のメンタルで挑む4回戦
「第3セットの反撃が全てを変えた」
5日に行われたウィンブルドン選手権男子シングルス3回戦で、マリン・チリッチ(クロアチア)がハウメ・ムナル(スペイン)を6-3, 3-6, 6-2, 6-4で下した。198cmの長身を生かした平均時速210kmのサーブが全試合で7エースを記録。特にクレイコートとの相性が悪いとされるウィンブルドンで、驚異的なサーブ成功率78%を達成した。
テクニカル分析
- 戦術の転換点: 第3セット2-2から突然のネットチャージ戦術
- ストローク精度: バックハンドクロス83%成功(Tournament平均68%)
- ポイント獲得率: 4ストローク目以降のラリーで62%優位
錦織圭との因縁再燃
2014年全米決勝で日本人初のグランドスラム決勝進出を阻んだ因縁の相手。現在の対戦成績は6勝3敗でチリッチがリードするものの、錦織が2023年マドリードマスターズで雪辱を果たしている。
メディカルヒストリー
年度 | 障害部位 | 離脱期間 |
---|---|---|
2022 | 新型コロナ | 3ヶ月 |
2023 | 右膝手術 | 8ヶ月 |
2024 | 左足首炎症 | 2ヶ月 |
「膝の状態は90%回復。あと5%の調整が残っている」(現地コーチ談)
次戦展望
4回戦で待ち受けるのは世界ランク5位のアレクサンダル・ズベレフ(ドイツ)。過去5戦全敗のジンクスを破れるかが焦点となる。地元BBCは「サーブ&ボレー比率を現在の15%から30%まで引き上げる必要がある」と分析。
「年齢は単なる数字。2017年の準優勝経験が戦術理解を深める」- チリッチ選手インタビューより