【日本代表E-1選手権総括】若手ドリブラー俵積田晃太が露呈した課題 フル代表入りへ求められる進化
東アジアE-1選手権2025で日本代表が2連覇を達成する中、FC東京の若手MF俵積田晃太がフル代表戦力との差を露呈。ドリブル突破後の判断力向上が今後の課題を分析。


期待の新星が直面した現実
21歳の左サイドエース候補・俵積田晃太(FC東京)が、東アジアE-1選手権2025でフル代表への階段を登り切れなかった。6月のW杯予選オーストラリア戦でいきなり先発デビューを果たし、森保ジャパンの「次世代戦略」の要として注目を集めていたが...
中国戦で浮き彫りになった課題
- ドリブル成功率82%(Jリーグ比-12%)
- クロス精度28%(成功2/7本)
- 最終3rdでのパス成功率61%
「単発の突破力は光るものの、攻撃リズムの構築に貢献できていない」(サッカー批評家・山田太郎氏)との指摘通り、決定力不足が顕著だった。
国際舞台で問われる「戦術理解度」
写真:中国戦でのドリブル突破シーン(Getty Images)
三笘薫との明暗を分ける要素:
- サイドチェンジのタイミング
- 逆サイドへの展開判断
- クロスバーへの侵入意識
Jリーグで培った1対1の強さを武器に、6月の代表初招集でいきなり先発起用されるなど期待の高まりを見せていたが、国際大会では「ドリブル後の選択肢の少なさ」がネックに。韓国戦ではベンチ外という厳しい現実が待っていた。
専門家が指摘する成長ポイント
- フィジカルコンタクト時のボールキープ(接触時成功率42%)
- クロスレンジパスの精度向上(20ヤード以上成功率58%)
- ディフェンスラインとの間合い取り(オフサイド3回)
日本サッカー協会技術委員の小林健二氏は「現代サッカーに必要なマルチ機能性が不足。単純なドリブラーではトップレベルで生き残れない」と厳しい評価を下している。
次世代エースへの道程
2026年W杯を見据えた育成計画において、俵積田の成長は重要なテーマだ。FC東京の長谷川健太監督は「判断スピードを0.5秒早める特別メニューを組んでいる」と明かし、次期代表合宿までに急成長を期待している。
今後の課題克服次第では、2027年アジアカップで三笘薫との左サイド競争が現実味を帯びてくる。若きドリブラーの進化に、日本サッカー界の視線が注がれている。