巨人・坂本勇人、9年ぶりの代打3ランで逆転勝利を導く!
巨人の坂本勇人が9年ぶりの代打3ランを放ち、チームを逆転勝利に導いた。長嶋茂雄終身名誉監督追悼試合での活躍が光る。

六回、代打で3ランを放った坂本。反撃の口火を切った
巨人・坂本勇人内野手(36)が15日、阪神19回戦(東京ドーム)で0-4の六回に2016年以来、自身9年ぶりの代打本塁打となる3号3ランをマーク。反撃ののろしを上げ、八回は安打でつないで勝ち越し劇を演出した。チームは6-5で逆転勝利。「長嶋茂雄終身名誉監督追悼試合」と銘打って開催される16日の同カードへ、弾みをつけた。
「代打・坂本」がコールされると、劣勢だった雰囲気が一変
0-4の六回2死一、三塁。坂本はスタンドからの大歓声を一身に浴びて打席へ向かう。打った瞬間に柵越えを確信してバットをほうり投げ、ほえた。
「チームも勝ったし、結果的にすごくいいホームランになったのでよかったです」
カウント3ボールから追い込まれ、フルカウント。内角のカットボールを捉えた打球は左翼席上段に飛び込んだ。「チャンスはここしかない」と送り出した阿部監督の起用に応えた。
今季3号は7月11日のDeNA戦以来、35日ぶりの一発
代打本塁打は2016年9月8日の阪神戦以来、9年ぶり。現阪神監督の藤川球児から放ったものだ。同点で迎えた八回は無死一塁から泳ぎながらレフト前に運び、勝ち越し点を呼び込んだ。
かつて同じユニホームを着てプレーした仲間が大きな決断を下した
2021年途中から23年まで巨人に在籍した中日・中田翔内野手(36)が今季限りでの現役引退を表明した。坂本の1学年下で、13、17年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)、15年の国際大会「プレミア12」では共闘。巨人退団時は送別会に参加した。
「あれだけ存在感のある選手が辞めるのは寂しい。本塁打のイメージはあるが、守備は日本一うまいんじゃないですか」と印象を語り、「会話もたくさんした後輩の一人でもありますし、本当にかわいいやつ。ああいうキャラクターもすごく大好きです」と球界を代表するスラッガーの引退を惜しんだ。
16日の阪神戦(東京ドーム、午後2時開始)は「長嶋茂雄終身名誉監督追悼試合」として開催
6月3日に89歳で逝去したミスターから「お前はいつまでもジャイアンツのリーダーでいなきゃいけない」と叱咤激励を受けていた坂本。「その期待に応えられるように、まだまだやっていかなきゃいけないなと改めて思った」と恩返しを誓っている。
主砲の岡本が復帰する16日は、長嶋さんの背番号3の特別仕様ユニホームを着用する。阪神に11ゲーム差をつけられており「勝つしかないと思う。一戦一戦、頑張るだけ」と気合を入れ直した。虎を倒し、ミスターに雄姿を届ける。(原田優介)