青学大の飯田翔大、急速進行型脱毛症を乗り越え箱根駅伝優勝を目指す
青学大の飯田翔大が急速進行型脱毛症を公表しつつも、箱根駅伝優勝への意欲を燃やし続ける姿を紹介。

青学大の飯田翔大(かいと、2年)は、急速進行型脱毛症を公表しました。この病気はストレス性とされていますが、詳しい原因は不明で、完治するかどうかも人それぞれです。飯田は専門医やチームトレーナーと相談しながら治療を進めています。
飯田は鹿児島・出水中央高時代に5000メートルで日本高校歴代4位(当時)の13分34秒20をマークし、昨年、青学大に入学しました。1年時は学生3大駅伝で出番はありませんでしたが、エキスポ駅伝(3月)ではエース区間の3区で区間6位と好走し、原晋監督(58)からも期待を寄せられています。
「病気のことを公表するかどうかは、本当に悩みました。日常生活から心の状態に左右されやすい性格であるため、公表しない選択肢もありました」と飯田は語ります。現在、脱毛の症状はありますが、体調に大きな問題はなく、長野・菅平高原での長期合宿にも参加し、順調に練習を積んでいます。
8月11日に行われた菅平高原合宿恒例の上り坂トライアルでは、エースで主将の黒田朝日(4年)、鳥井健太(3年)に続き、チーム3位と力走しました。「飯田はよく頑張っています」と原監督も高く評価しています。
飯田は「改めて、チームメート、マネージャーさん、スタッフ陣、スポンサーの方々、応援してくださるファンの皆さん、多くの人の支えによって陸上競技に取り組めていることを強く感じています。もちろん、病気を抱えているからといって陸上競技を諦めたわけではありません。青山学院大学に所属している以上、箱根駅伝優勝という目標は変わりません。すぐに結果を出す自信はありませんが、残りの大学駅伝期間を通して少しずつ感謝を結果という形で返せるよう努力していきます」と感謝と決意の思いを明かしています。
箱根駅伝3連覇に向けて、青学大のキーマンのひとりとなる飯田は、さまざまな思いを胸に秘めて、夏、地道に走り込み、駅伝シーズンに向かいます。