Jリーグの集客力:人口少ない地域のクラブが描く成功戦略

Jリーグで人口の少ない地域に本拠を置くクラブが、どのように観客を集めているのか、その戦略と課題を探る。

Jリーグの集客力を語る上で見逃せないのが、スタジアムの「所在地人口」だ。人口の少ない地域に本拠を置くクラブは、限られた地元住民を基盤に、どのように観客を集めているのか。今回は、スタジアム所在地の人口が少ないクラブをランキング形式で紹介し、それぞれの戦略や課題に迫る。

10位:FC今治

所在地人口:14万8,925人(2024年3月時点) スタジアム所在地:愛媛県今治市 本拠地:アシックス里山スタジアム

Jリーグクラブのスタジアム所在地で10番目に人口が少ないのが、FC今治のホーム「アシックス里山スタジアム(アシさと)」がある愛媛県今治市で、人口は14万8,925人だ。

アシさとは2023年に開場したサッカー専用スタジアムで、収容5,316人とJ2では小規模ながら、2025シーズンのリーグ戦では1試合平均4,454人を動員。観客席の大半が埋まっている。

J3時代の昨シーズンは3,786人だったことを考えれば、昇格初年度としては上々の成果だ。現在J2で5位と上位につけており、ピッチ内外での成長が見て取れる。

今治市は愛媛県で最大の都市・松山市(人口約51万人)に次ぐ規模の都市だが、県全体の人口は約130万人と全国的には多くない。しかも、県内にはJクラブの先輩である愛媛FC(本拠:松山市)が存在し、地理的にもファン獲得の競争も避けられない。

そんな中でFC今治が注目されるのは、スタジアム運営の形態にある。アシさとはJリーグ唯一の「民設民営」スタジアムであり、市町村の税金や親会社の資金に頼らず、元サッカー日本代表監督の岡田武史氏が代表を務める「株式会社今治.夢スポーツ」が資金を調達して完成させた。規模よりも理念と創意で勝負するその姿勢は、地域密着を目指す多くのクラブにとって一つの指針になり得る。

限られた人口と予算の中で、いかにして地元の共感を得てスタジアムを埋めるか。FC今治の挑戦は、Jクラブ運営におけるひとつのモデルとして注目されている。

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