Jリーグの新星と日本代表の未来:佐野海舟の復活と若手選手の挑戦
Jリーグの注目選手と日本代表の未来について、武田修宏氏の分析を基に詳しく解説。佐野海舟の復活と若手選手の挑戦に焦点を当てる。

佐野海舟の復活と日本代表への期待
日本サッカー協会(JFA)は2026年北中米W杯アジア最終予選に向けて、日本代表27人を発表しました。その中で特に注目されるのが、MF佐野海舟(24=マインツ)の復帰です。昨年1~2月のアジアカップ以来の復帰であり、昨年7月に不同意性交容疑で逮捕され、その後不起訴処分となったものの、所属クラブでの活躍にもかかわらず未招集が続いていました。
森保一監督は会見で、「過ちを犯した選手を社会から葬り去るより、再チャレンジする道を与えることの方がいいと判断した」と力説しました。佐野は昨夏に加入したマインツで、ドイツ1部リーグ屈指の守備的MF(ボランチ)へと成長を遂げています。
元日本代表FW武田修宏氏(58=本紙評論家)は、佐野について「相手の攻撃の起点を摘むリバプールの遠藤(航)みたいな印象だし、献身的でまじめでハードワークできるところは現役時代の森保監督をほうふつとさせる。マインツに行ってからほぼフル出場した中で、うまさも出てきている。ボランチで一番調子がいいんじゃないかな」と絶賛しました。
若手選手の挑戦と期待
今回の代表には、最年少18歳のMF佐藤龍之介(岡山)を含む7人の初招集組が選ばれました。武田氏は彼らについて「すぐに代表レギュラーは難しいかもしれないし、試合に出るのは難しいかもしれないが、代表を経験することが成長につながる」と今後の急成長を期待しています。
また、FW大橋祐紀(ブラックバーン)、FW町野修斗(キール)、FW細谷真大(柏)らにも注目しました。「大橋は泥臭く体を張れる選手だし、町野の裏へ抜けるスピード。大きくて強く激しいオーストラリアに対して、どれだけ通用するかを試していると思う。あとは細谷。Jリーグを見ていると少ないチャンスで決め切れている。FW3人がどれだけレギュラークラスを脅かせるか。そういうところを見てみたい」と述べました。
今後の展望
守備的MFでは遠藤のほか、守田英正(スポルティング)、田中碧(リーズ)が主力を形成しています。現状ではA代表実績に乏しい佐野は来年の北中米W杯へ向けてレギュラーを争っていくが、武田氏は「ボランチではシーズン通して一番出て充実していたのは佐野選手。堂々とレギュラーの座をつかむにふさわしい選手だと思う」と太鼓判を押しました。6月の活動を機に代表のボランチ一番手になってもおかしくないわけです。
日本代表の未来を担う若手選手たちの活躍に、今後も注目が集まります。