【箱根駅伝から世界へ】日本選手権男子5000メートル、関東大学勢が91%を占める熱戦
2025年日本選手権男子5000メートルには、箱根駅伝関連校から84人が出場。関東大学勢が全体の91%を占める熱戦が繰り広げられる。

日本選手権男子5000メートルの熱戦
2025年9月の東京世界陸上に向けた日本選手権が、4日から3日間、東京・国立競技場で開催されます。男子5000メートルでは、有効期間内(2024年1月1日~2025年6月11日)に申し込み資格記録(13分38秒00)を突破した92人が出場登録しました。そのうち、84人が関東の大学出身者で、全体の約91%を占めています。
青学大が最多出場
出身校別では、青学大が13人で最多出場。2月の大阪マラソンで日本学生新記録をマークした黒田朝日(4年)ら現役4人と、昨年の日本選手権4位の鶴川正也(23)=GMOインターネットグループ=らOB9人が出場します。原監督は「青学大は箱根駅伝だけではありませんよ!トラックからマラソンまで日本のトップを目指します!」と意気込みを語りました。
中大の現役8人が注目
今年の箱根で5位だった中大は、現役8人とOB4人が出場登録。現役8人は断トツの人数です。藤原正和監督(44)は「今年はターゲットナンバー(上限人数)がなかったので皆、日本選手権に対するモチベーションは高かった。決勝に3人は送り込みたい」と話しました。OBの森凪也(26)=ホンダ=、吉居大和(23)=トヨタ自動車=は優勝候補に挙がっています。
その他の注目選手
3番目は8人の東海大。その次に駒大、早大、城西大がそれぞれ6人で続きます。駒大はOBの鈴木芽吹(24)=トヨタ自動車=が4月の日本選手権1万メートルに続き、2冠を目指します。早大のルーキー鈴木琉胤(るい)は勢いがあり、上位進出の可能性を秘めています。
箱根駅伝の理念
箱根駅伝は1920年に「世界で通用する選手を育成する」という大きな目的を掲げて創設されました。大会の理念は「箱根から世界へ」。日本選手権はその大事なステップとなります。
注目のOB選手
関西学院大の3人のOBが存在感を示しています。大学を経由せずに実業団に進んだ選手は福島・学法石川高出身の遠藤日向(26)=住友電工=だけです。その学法石川の増子陽太(3年)は高校生として唯一、出場します。
国学院大の戦略
昨季の学生3大駅伝2冠の国学院大は、青木瑠郁(4年)と辻原輝(3年)が申し込み資格記録を突破しましたが、あえて出場を見送りました。前田康弘監督(47)は「当初の年間の強化スケジュールに沿って、7月は1万メートルで27分台を目指します」と説明しました。
決勝への期待
4日に3組の予選を行い、各組上位6人計18人が6日の決勝に進出します。酷暑の中、強さと速さを兼ね備えた選手が日本一の称号を手にします。