鈴木唯人のスカウト・兵働昭弘氏が語る:初視察の衝撃と代表定着への期待
清水の元スカウト・兵働昭弘氏が、鈴木唯人の初視察時の衝撃や努力家の素顔、日本代表定着への期待を語る。

初視察の衝撃
兵働昭弘氏は、2019年にスカウトとして活動を開始し、その初年度に鈴木唯人を視察した際の衝撃を鮮明に覚えている。当時、鈴木は市船橋高の選手としてプレミアリーグで活躍しており、そのプレーは攻守に渡って一人でこなすものであった。兵働氏は、「ボールを持ったら2人、3人をかわして好機をつくり、守備も献身的だった。一人だけ相当目立っていて、ずっとこの選手を追いたいと思った」と振り返る。
プロ入り後の成長
鈴木は2020年に清水へ加入し、プロ1年目から頭角を現した。コロナ禍の中断期間を機にチーム内での存在感を増し、リーグ30試合に出場した。兵働氏は、「1年目は惜しいところまで行くけど、数字をつけられなかった。しかし、夜に寮で筋トレをするなど、見えないところで努力していた」とその努力家の一面を語る。
代表への道
2022年にはA代表に初招集され、その後デンマークのブレンビーで活躍。2025年にはブンデスリーガのフライブルクへ完全移籍を果たした。兵働氏は、「アジリティー、スピード、ドリブルのキレなどが非常に合っている。海外の選手に当たられても簡単に倒れず、力強さも身についた印象がある」と評価する。
今後の期待
森保ジャパンでは、2026年北中米W杯本大会メンバー入りを目指す鈴木に、兵働氏はエールを送る。「プレーもそうだし、人間的にも愛される選手なので、1年目から一緒に仕事ができたのは本当に幸せなこと。代表で生きるのはシャドーの位置だと思う。個でも行けるし、グループで連係して崩したり。守備でも貢献できる。唯人らしく活躍してアピールしてもらえたら」と期待を寄せている。