天才力士の幕開け

1983年、角界に入った服部祐兒さんは「間違いなく横綱になる」「50年、いや100年に1度の逸材」と絶賛されました。同志社大学在学中に2度の学生横綱をはじめ17ものタイトルを獲得し、史上最強のアマチュアと呼ばれていました。

角界での苦闘

83年春場所で初土俵を踏み、同年秋場所で新十両に昇進。85年春場所で新入幕を果たし「藤ノ川」になりますが、最高位は前頭三枚目にとどまります。相撲ジャーナリストの大見信昭さんは、「腰の故障を抱えていましたが何より真面目過ぎた。負けると敗因を分析して考え込む」と振り返ります。

引退と第二の人生

87年名古屋場所で引退し、26歳での再出発を果たします。教員免許を取得し、母校で日本史を教え始めました。90年、大阪の高校で英語などを教えていた同じ年の圭子さんと結婚し、翌年、フランスにある全寮制の日本人学校、トゥレーヌ甲南学園に夫婦一緒に教師として赴任しました。

真面目過ぎた性格

妻の圭子さんは、「緻密で繊細、温かくて頼りがいがある姿は当時から全く変わりません」と語ります。その真面目過ぎた性格が角界での大成を阻んだ一方で、教師としての第二の人生で新たな活躍の場を見つけました。

まとめ

服部祐兒さんの生涯は、天才力士としての栄光と苦闘、そして教師としての新たな挑戦の物語です。その真面目過ぎた性格が角界での大成を阻んだ一方で、教師としての第二の人生で新たな活躍の場を見つけました。