ホンダ、2026年F1復帰の鍵となる新PU規定をバーレーン会議で強調

ホンダがF1に復帰する決定的な理由となった2026年の新PU規定について、バーレーンでの会議で詳細が語られました。

2025年4月17日、バーレーンで開催されたF1パワーユニット(PU)の将来に関する会議に、ホンダが正式に参加しました。この会議では、2026年から導入される新PU規定が主要な議題となり、ホンダのF1復帰における重要性が強調されました。

会議には、ホンダ・レーシング(HRC)の渡辺康治社長と、F1用PU開発責任者の角田哲史ラージ・プロジェクトリーダーが出席しました。会議の詳細は非公開とされていますが、ホンダは2026年のPU規定がF1への復帰を決定づけた大きな要因であると述べました。

新PU規定の概要

2026年から導入される新PUは、エンジンと電気モーターの出力比が均等となり、持続可能燃料の使用が義務付けられます。これにより、市販車への技術転用が可能となり、ホンダだけでなくアウディやフォードなどのメーカーもF1への参戦を後押ししています。

V10エンジン回帰の議論

会議では、F1のPUを自然吸気V10エンジンに戻す案も議論されました。この案は、PUの軽量化、低コスト化、そしてモータースポーツの魅力である轟音を取り戻すことを目的としていました。しかし、最終的には2026年から新規則PUを導入することが決定されました。

ホンダのコメント

HRCは、会議の内容について以下のようにコメントしました。

「FIAとFOMの代表者と、ホンダを含むPUメーカーがバーレーンで会合を開き、高い電動化を目指す2026年のPU規定がホンダのF1再参戦決定の大きな理由であったことを述べました。会議内容はFIAの発表通りで、2026年規定については基本的に変更されず導入されます。将来の方向性については継続審議となりました。」

渡辺社長は、日本GPの際にmotorsport.comの取材に対して次のように語っています。

「我々ホンダが2026年から再参戦すると決めたのは、電動比率とその重要性が上がるというところに共感したからです。電動領域は我々にとって非常に重要です。カーボンニュートラル燃料を使うと言っても、単純なエンジンだけを使うというのは、今の段階では全て賛成ということにはできないと思います。」

次に読むべきもの

技術革新と熾烈な戦い:マクラーレンの圧勝にハミルトンが苦言 F1スペインGPで浮き彫りになった空力開発の深層
F1

技術革新と熾烈な戦い:マクラーレンの圧勝にハミルトンが苦言 F1スペインGPで浮き彫りになった空力開発の深層

FIAの新たなフロントウイング規制下でもマクラーレンが圧倒的速さを維持。ハミルトンが規制強化を「無駄な支出」と批判する中、熾烈な技術開発戦争の実態に迫る。

2025年シーズンに挑むザウバーの覚悟 アウディ移行前夜に進化を続けるF1チームの戦略
F1

2025年シーズンに挑むザウバーの覚悟 アウディ移行前夜に進化を続けるF1チームの戦略

アウディ体制移行を控えるザウバーが2025年シーズンを戦い抜く戦略を解説。新フロア開発の可能性とチーム改革への道程に迫る。

【F1次世代アメリカンドライバー】ジャック・クロフォードのキャデラック移籍交渉に注目! F2ランキング2位の実力者が挑む熾烈なシート争い
F1

【F1次世代アメリカンドライバー】ジャック・クロフォードのキャデラック移籍交渉に注目! F2ランキング2位の実力者が挑む熾烈なシート争い

アストンマーティン育成の期待星ジャック・クロフォードがキャデラックF1との交渉を進展中。現在F2ランキング2位の20歳が挑むF1昇格への戦略と、新規参入チームのドライバー選定最前線をレポート。

【フェラーリ戦略】ルクレールが語る2025年コンストラクターズ2位争いの真意 風洞開発より優先すべきものとは
F1

【フェラーリ戦略】ルクレールが語る2025年コンストラクターズ2位争いの真意 風洞開発より優先すべきものとは

フェラーリのシャルル・ルクレールが2025年シーズン後半戦の戦略を解説。コンストラクターズ2位獲得と風洞開発時間のジレンマに迫り、2026年新規格を見据えたチームの優先順位を分析。

角田裕毅のピットイン遅延が順位に影響、メキース代表が謝罪|F1 ベルギーGP 2025
F1

角田裕毅のピットイン遅延が順位に影響、メキース代表が謝罪|F1 ベルギーGP 2025

2025年F1ベルギーGPで、角田裕毅のピットイン遅延が順位に影響。メキース代表がチームの伝達ミスを謝罪。

ピアストリ、プロストの賞賛に感激!F1チャンピオンとの共通点と進化したレース戦略
F1

ピアストリ、プロストの賞賛に感激!F1チャンピオンとの共通点と進化したレース戦略

マクラーレンのオスカー・ピアストリが、F1レジェンドのアラン・プロストから賞賛を受け、その感想と現代F1の進化について語った。

角田裕毅のF1キャリア終焉?米メディアが予測する永久引退の可能性
F1

角田裕毅のF1キャリア終焉?米メディアが予測する永久引退の可能性

米メディアが角田裕毅のF1キャリア終了を予測。レッドブルとの契約終了後、再びF1の舞台に戻ることは難しいと見られている。

レーシングブルズのフィルミングデー&ファミリーデー:イモラでの特別な一日
F1

レーシングブルズのフィルミングデー&ファミリーデー:イモラでの特別な一日

レーシングブルズがイモラでフィルミングデーとファミリーデーを開催。ハジャー、ローソン、リンドブラッドが走行し、チームの結束と未来を祝った。

ペリー・マッカーシーとアンドレアモーダ:F1の影の物語
F1

ペリー・マッカーシーとアンドレアモーダ:F1の影の物語

1992年、ペリー・マッカーシーはF1の影でアンドレアモーダと共に挑戦した。彼の物語は、成功と挫折の狭間で紡がれた。

【F1】角田裕毅、スペインGPで13位も次戦カナダGPへ意欲「改善のアイデアある」
F1

【F1】角田裕毅、スペインGPで13位も次戦カナダGPへ意欲「改善のアイデアある」

F1スペインGPで角田裕毅は13位に終わり、入賞を逃したが、次戦カナダGPでの巻き返しに意欲を見せる。

フェルスタッペン、イギリスGPでの苦戦を語る「笑うしかない状況」
F1

フェルスタッペン、イギリスGPでの苦戦を語る「笑うしかない状況」

フェルスタッペンがイギリスGPでの苦戦を振り返り、マクラーレンとの差を認める。

F1イギリスGP:ニコ・ヒュルケンベルグの初表彰台への執念と戦略的勝利
F1

F1イギリスGP:ニコ・ヒュルケンベルグの初表彰台への執念と戦略的勝利

2025年F1イギリスGPで、ニコ・ヒュルケンベルグが初の表彰台を獲得。19番グリッドからの逆転勝利と戦略的なピットインが鍵となった。

【F1英国GP】フェルスタッペンが6戦ぶりポールポジション獲得、角田裕毅はQ2で敗退
F1

【F1英国GP】フェルスタッペンが6戦ぶりポールポジション獲得、角田裕毅はQ2で敗退

2025年F1英国GP予選で、フェルスタッペンが6戦ぶりにポールポジションを獲得。角田裕毅はQ2で敗退し12番手に。

F1 2025年シーズン前半戦総括:マクラーレンの圧倒的強さとレッドブルの苦境
F1

F1 2025年シーズン前半戦総括:マクラーレンの圧倒的強さとレッドブルの苦境

2025年F1シーズン前半戦の総括。マクラーレンの圧倒的強さとレッドブルの苦境を元ホンダ技術者・浅木泰昭氏が分析。

2025年F1ベルギーGP:フェルスタッペンのエンジン交換とセンサー問題の真相
F1

2025年F1ベルギーGP:フェルスタッペンのエンジン交換とセンサー問題の真相

2025年F1ベルギーGPでのマックス・フェルスタッペンのエンジン交換とセンサー問題の詳細を解説。レッドブルとHRCの対応と今後の戦略を探る。

Load More

We use essential cookies to make our site work. With your consent, we may also use non-essential cookies to improve user experience and analyze website traffic. By clicking "Accept," you agree to our website's cookie use as described in our Cookie Policy.