F1エミリア・ロマーニャGPで角田裕毅に対するオンライン中傷をFIAとアルピーヌが強く非難

2025年F1エミリア・ロマーニャGPで角田裕毅に対するオンライン中傷をFIAとアルピーヌが強く非難し、スポーツマンシップを呼びかけました。

2025年F1第7戦エミリア・ロマーニャGPのFP1で、角田裕毅(レッドブル)がフランコ・コラピント(アルピーヌ)にブロックされたことに怒りのジェスチャーを示した後、コラピントの熱狂的なファンからオンライン上で中傷を受けた。これに対して、FIAとアルピーヌがこうした嫌がらせ行為を非難する声明を発表した。

角田はプッシュラップ中にコラピントに妨げられ、追い越した際に、身振りで不満を示し、無線で苦情を訴えた。これに関して、コラピントの母国アルゼンチンの一部ファンから、角田のSNSアカウントに侮辱的、人種差別的なコメントが投げかけられた。これを見た他のファンたちは、中傷する人々を非難するコメントを書き込んでいる。

これを知ったコラピント自身が、彼のファンとされる人々に対して、すべてのドライバーに敬意を払うよう呼びかけた。彼が所属するアルピーヌチームも、中傷を非難する、以下のような声明を発表した。

「F1チームとして、我々はグローバルなスポーツの一部であることを幸運に思っている。このスポーツは大きな情熱と感情を呼び起こし、増加し続けるファンのコミュニティが、お気に入りのドライバーのすべての動き──たとえばコース上での果敢なオーバーテイクや、パドック到着時のファッションスタイルに至るまで──を熱心に追いかけている」

「超人的アスリートのバイザーの裏には、感情を持ち、家族や友人、愛する人々がいるひとりの人間がいるということを、すべての人に思い出してほしい」

「チームとして、我々はオンライン中傷を容認することはできない。この愛すべきスポーツのすべてのファンに対して、親切で敬意ある行動を強く求める」

オンライン中傷を取り締まるための活動に注力しているFIA会長モハメド・ビン・スライエムは、改めて、嫌がらせ行為を非難し、モータースポーツ関係者をこういった行為から守るための取り組みを進めると発言した。

「モータースポーツは競争、情熱、そして献身によって成り立っており、すべてのレースでドライバーはこれらの価値を代表してコースに挑んでいる」とビン・スライエムはコメントした。

「我々がこのスポーツに抱く情熱と興奮は、我々をひとつにするものであり、決して中傷や憎しみに歪められてはならない」

「私は角田裕毅とフランコ・コラピントを全面的に支持し、モータースポーツにおいて拡大しつつあるオンライン中傷という問題に対して声を上げてくれたことに感謝する」

「誰もが脅迫、憎しみ、差別にさらされるべきではない。我々のコミュニティに中傷や有害な言動の居場所はない。『オンライン中傷に立ち向かう』というキャンペーンを通じて、我々は明確な行動を起こしている──意識を高め、支援を提供し、変化を推進しているのだ」

「我々は、このスポーツに関わるすべての人々の心身の安全を守ることに尽力しており、すべての人々にとってより安全で敬意に満ちた環境を共に築いていけると確信している」

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